漫画・アニメでも超人気の『進撃の巨人』ですが、ついに物語は完結しましたね。
なかでも話題になっていたのが伏線です。謎の伏線がいっぱいありすぎて、「これ本当に伏線回収できるの?」と心配になるほどでした。
その中でも怒涛の伏線回収ラッシュとなったのが最終139話です。第一話に張られてきた漫画誌に残る極上の伏線が回収されていったのは鳥肌が止まりませんでした。
ちなみにですねまだ最終話を読んでない方は、ぜひともですね、一読してからこの記事を見ることをおすすめします。
ということで今回は最終139話の伏線回収について僕の考えを解説していきたいと思います。なお、進撃の巨人の最終話までのネタバレを含みますのでご注意ください。
進撃の巨人 伏線:闇落ちエレン
この伏線が張られたのは第123話です。調査兵団がパラディ島からマーレ大陸までやってきますが、なんと突如エレンが姿を消してしまうんです。
しかし、その後無事にミカサがエレンを発見すると、
「俺はお前の何だ?」
このエレンの発言を聞いたミカサは家族と答えるんです。すると次の日からエレンは調査兵団の前から姿を消し去り、その後、エレンは地ならしをするために、ジークと接触しようとするんです。ちなみに地ならしとはパラディ島にある三つの壁の巨人に、動けと命令することで大陸中の大地をまっさらにしてしまうこと。
仲間だったはずのエレンが調査兵団を含めた全人類をこの世からなくそうとするんです。
そんなエレンが世界を敵に回した真の理由は、最終話で明らかになりました。
エレンは世界の敵となって地ならしを始めたんですけども実は全て演技だったんです。
エレンは仲間を大切に思っていたので、あえてミカサたちと敵対したんです。
最終的にミカサやアルミンが自分のことを討ち取らないと駄目なので、第112話では、わざと嫌われるように2人のことを罵倒しています。
エレン「死にたくねぇ、ミカサと・・みんなと・・一緒にいたい」
エレンは自由を求めて、いつも行動していたんですけども、最終話ではアルミンやミカサともっと長生きしたかったと願っていましたよね。
自由を求めるエレンなんですけども、自分を犠牲にして地ならしをするという不自由な結末に向かわざるを得なかったんです。
ではなぜアルミンやミカサがエレンのことをうち取る必要があったのか?
それはエルディア人が巨人化能力によって世界から恐れられているので、身の潔白を証明する必要があったんです。エレンはエルディア人であるアルミンやミカサが自分を討伐することでエルディア人はエレンの敵だということを世界に印象付けようとしたからだと僕は思っています。
こうしてパラディ島の意思に背いて討ち取ったアルミンたちを英雄にすることでパラディ島以外の諸外国と交渉を行えるようになりました。
エレンがミカサに放った言葉「俺はお前の何だ?」
ミカサが家族ではなく恋人と答えていたとしても、結局エレンは地ならしをしていたと僕は思っています。
進撃の巨人 伏線:地ならし
この伏線が描かれたのは第34話です。調査依頼に捕まったアニが壁を登り、壁外に逃亡しようとします。すると壁の一部がこぼれ、中にいた超大型巨人が顔をのぞかせます。
アルミン「そろそろ散歩でもしだすと思うな、一斉に」
このときのアルミンの発言はですねぇ、冗談かと思われたんですけども、始祖の巨人と王家の血筋が接触することで巨人に命令できると判明してからは、現実的に起こりうるものだと予測できました。
そしてこの地ならしという伏線は最終話で回収されました。
そしてこの地ならしの結末は全人類の8割を減らすというものです。
これもですね、エレンは、生き残った人々が、パラディ島に復讐するのを心配していました。なのでパラディ島に報復できないように、全人類を8割減らすなんてことをしたんだと思います。
モデルとなった神話とは?
これは有名なんですけども、そもそも進撃の巨人のモデルは北欧神話だと言われています。というのも大きく分けて二つの根拠があります。
まず一つ目の理由として一番最初に生まれる巨人が、ユミルという共通点があるからです。北欧神話では、初めて生まれた巨人のことを通称、原始の巨人と呼んでいます。その原始の巨人の名前なんですけども、実はユミルなんです。一方で進撃の巨人の世界で初めて巨人化したのは始祖ユミルですよね。このように北欧神話と進撃の巨人には、一番最初に生まれる巨人の名前がユミルという共通点があるんです。
次に二つ目の根拠として世界観が似ているからです。北欧神話の世界観はこんな感じです。原初の巨人ユミルが生まれる。
ユミルが多くの巨人を産む。
神が人間の国を作り、巨人を国外に追放する。
巨人が神と人間を滅ぼすラグナロクを始める。
そして進撃の巨人のストーリーと比較すると、とても似ていることがわかります。先ほど解説したようにユミルが最初の巨人という共通点があり、また外から人間の世界に侵入しようとする巨人を囲いを作ることで退けるのも、進撃の巨人の世界観とそっくりなんです。このように北欧神話と進撃の巨人の世界観は酷似しています。
以上二つの理由により進撃の巨人のモデルは北欧神話だと思われます。
モデルの神話から地ならしを予測できた?
では進撃の巨人のモデルとなった北欧神話を紐解くことで、なぜ地ならしを予測できるのか?
それは北欧神話の終末編にヒントが隠されているんです。北欧神話の終末編とは、先ほどお話したラグナロクのことです。ラグナロクは世界が神と人間の世界を滅ぼすというものです。そう、このラグナロクという構図、どこかで見覚えありますよね。
それが地ならし!
進撃の巨人のラストではエレンが地ならしを発動させました。そしてパラディ島の30の壁を形成していた巨人は一斉に歩き出す。そしてその巨人たちの散歩により、全人類の8割は滅んでしまいます。この地ならしの構図なんですけども、実はラグナロクそっくり、つまりラグナロクで人類を滅ぼしたように、進撃の巨人でも地ならしで人類を滅ぼすエンディングが予測できたんです。
進撃の巨人 伏線:炎の水 氷の大地 砂の雪原
次に炎の水、氷の大地、砂の雪原という伏線についてです。この伏線が張られたのは第4話の巨人に食べられそうになったアルミンを助ける場面では、エレンがアルミンとの幼少期の会話を思い出します。
アルミン「炎の水 氷の大地 砂の雪原」
ちなみに直前にアルミンが発言していた海という伏線は回収されています。しかしこれら三つの正体が最終話まで判明していなかったんです。そしてこの炎の水、氷の大地、砂の雪原の説明なんですけども、最終話でエレンとアルミンが散歩しながら目にするんです。
そう、この炎の水とはマグマのことだったんです。一方で氷の大地と砂の雪原は登場しませんでした。ではこの氷の大地と砂の雪原とは一体何のことか?
それは南極大陸と砂漠のことだと思われます。それぞれ二つに分けていきます。その前にですね進撃の巨人の舞台となった場所について解説します。これは有名な説なんですが、進撃の巨人の舞台となった場所は、ズバリ、アフリカ大陸です。というのもアフリカ大陸の地図をひっくり返すと、進撃の巨人の地図と一致しているんです。
他にも進撃の巨人にはアフリカをモデルとした名前がいくつも登場しています。例えばレベリオのモデルはリベリアだと思われます。
ではなぜ、氷の大地が南極だと言えるのか?
それは物理的に距離が近くて特徴が一致してるからです。そもそも南極は単なる氷ではありません。大陸の上に氷が積もっている大地なんです。そう、南極と氷の大地は特徴が一致しているんです。また先ほど話したように、進撃の巨人の地図は現実世界のものとほぼ同じ。
なのでパラディ島やマーレがある大陸以外にも他の大陸がある可能性が高い、つまりパラディ島からさらに北に進むと、南極大陸に到達できるかもしれないんです。
このように物理的に距離が近くて特徴が一致してるので、氷の大地とは南極のことだと思われます。ではなぜ砂の雪原が砂漠だと言えるのか?こちらも同じですね。モデルであるアフリカ大陸の特徴と一致しているからです。そもそもアフリカ大陸にはいくつもの砂漠が存在しますよね。なので、ある大陸に砂漠があっても不思議ではありません。また砂漠は色を変えれば雪原にそっくり。このようにモデルであるアフリカ大陸に存在して、特徴が一致していることから、砂の雪原とは砂漠だと思われます。
進撃の巨人 伏線:ユミルについて
ユミルという単語が初めて登場したのは5巻に収録された特別編、イルゼの手帳です。イルゼの手帳では巨人が「ユミル様よくぞ」と発言し、そのことをイルゼ・ラングナーが書き綴るというものでした。そんな始祖ユミルの正体は、人類史上最初に巨人化した人物でした。そしてユミルの子孫こそがエルディア人、いわゆるユミルの民です。なのでユミルの民は巨人化ができるユミルの能力を引き継いでいます。
このように始祖ユミルに関する謎が作中で徐々に明かされていきます。
そして最終話では完全に始祖ユミルに関する伏線が回収されました。そもそも始祖ユミルはなぜ巨人を作り続けていたのでしょうか?それは始祖ユミルが初代フリッツ王のことを愛してやまなかったから、そんな始祖ユミルと初代フリッツ王の馴れ初めについて軽く解説します。
2000年前、始祖ユミルはそもそも奴隷という身分でした。しかし始祖ユミルは光るムカデと接触し、巨人化という力を手にしたことでエルディア人の発展に大きく貢献、そしてフリッツ王との間に3人の子を産みます。
それが壁の名前のモデルとなっている「シーナ、ローゼ、マリア」です。
そんな中、初代フリッツ王は槍で貫かれそうになったことがありました。しかしそのピンチを始祖ユミルが身を挺して守ります。
初代フリッツ王「起きて働け、お前はそのために生まれてきたのだ。我が奴隷ユミルよ」
しかしそんな始祖ユミルに対し、初代フリッツ王は残酷な言葉を投げかけます。初代フリッツ王が最後まで自分のことを奴隷としか見ていなかったことに絶望し、ユミルは巨人の力で回復することなく、息絶えたんです。
その後、始祖ユミルは初代フリッツ王の発言にとらわれ、死さえ存在しない世界にて、歴代の始祖の巨人の命令に従って、始祖ユミルは巨人を一生作り続けたんです。
エレン「彼女が自由を求めて苦しんでいたのは確かだ」
一方でユミルは巨人を作り続けることから解放されたいと思っていました。そんなユミルを救った人物こそが、ミカサだったと僕は考えています!
ではユミルを愛の苦しみから救う人物がなぜミカサだったのか?
それは同じ境遇を持つミカサにしかユミルを救えなかったからです。そもそも2人には最愛の人に奴隷扱いされるという共通点があります。第122話ではユミルが最愛のフリッツ王から奴隷扱いされており、奴隷として戦い続けるように命令されています。一方で112話ではエレンがミカサとアルミンを突き放し、エレンはミカサのことを奴隷と罵るんです。
このようにユミルがフリッツ王から奴隷扱いを受けていたこと、
ミカサがエレンに奴隷と評価されたことは、一致しています。
なのでユミルを愛の呪縛から救えるのはミカサだけだったんです。
そんなミカサは地ならしを止めるために最愛のエレンを切りました。ミカサは愛するエレンにとらわれることはなかったんです。
エレンに愛情を抱きながらも、世界を救うために最終的には自由に行動したんです。その場面を目撃したことで、ユミルは愛の呪縛から逃れることができたと考えられます。
自由に行動していいことに気づいたユミルは死さえ存在しない世界で巨人を作り続けることをやめたんです。
ちなみにですねミカサの頭痛の原因はユミルがミカサの頭を覗いていたことでした。
ミカサ「あなただったので、ずっと私の頭の中を覗いていたのは・・」
このようにユミルは自分の愛の呪縛から解放してくれるミカサのことをずっと待ち続けていたんです。
まとめ
闇落ちエレン⇒仲間を守るための演技だった
地ならし⇒北欧神話のあらすじから結末を予測できた
炎の水⇒マグマ 氷の大地⇒南極 砂の雪原⇒砂漠
ユミル⇒ミカサの行動を見て愛の苦しみから救われた
いかがでしたか?
第1弾として、進撃の巨人 伏線回収4パターンをご紹介しました。
実は、まだまだ伏線回収はいっぱいあります。今後も記事更新していきますのでよろしくお願いいたします。
拝読してくださりありがとうございました。
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